はまぎり(DD-155)

はまぎり(DD-155)

「あさぎり型」5番艦

AESAレーダー搭載、射撃管制装置もグレードアップ

※文頭写真:海上自衛隊
※「はまぎり」(DD-155)の詳しい性能等は「あさぎり型」記事をご覧ください。

あさぎり型」は、一つの護衛艦隊が8つの護衛艦と8機のヘリコプターから構成される、8艦8機体制を充足するための基幹を成す汎用護衛艦(DD)として8隻が建造されました。12隻が建造され、こちらもまた同体制の基幹を支えた「はつゆき型」の後継です。

「はまぎり」(DD-155)は「あさぎり型」護衛艦の5番艦として昭和60年度(1985年度)に計画され、昭和62年(1987年)1月20日、日立造船舞鶴工場において起工されました。昭和63年(1988年)6月4日に進水し、平成2年(1990年)1月31日に就役、第1護衛隊群第48護衛隊(横須賀)に配備されました。

平成8年(1996年)3月16日、大湊(青森県むつ市)の第4護衛隊群第41護衛隊に編入。平成9年(1997年)3月24日、第4護衛隊群第48護衛隊に編入され、同日、隊番号改正により第4護衛隊群(司令部:呉)の第8護衛隊(佐世保)となりました。

平成10年(1998年)3月20日、第3護衛隊群(司令部:舞鶴)の第7護衛隊(大湊)となり、平成20年(2008年)3月26日、第4護衛隊群第4護衛隊(呉)に転籍、さらに平成23年(2011年)8月1日、護衛艦隊直轄の地方配備部隊、第15護衛隊(大湊)に編入されました。なお、「はまぎり」という艦名は大日本帝国海軍、海上自衛隊通じて初めてのものです。

世界で初めて艦艇用アクティブ・フェーズド・アレイ(AESA)レーダーを搭載

あさぎり型」は5番艦の「はまぎり」(DD-155)から対空捜索用のアクティブ・フェーズドアレイ(AESA)レーダーが搭載されています。防衛省技術研究本部及び三菱電機が開発したものであり、艦艇用としては世界初搭載ですから、少し詳しくみてみます。

日本はレーダーの分野では進んだ技術を持っています。平成12年(2000年)に配備が始まった国産の三菱F-2戦闘機においても防衛省技術研究本部及び三菱電機が開発したアクティブ・フェーズド・アレイ(AESA)レーダーが搭載され、これも量産された戦闘機としては世界初の搭載となっています。

このアクティブ・フェーズド・アレイ(AESA)レーダーというのは、すごい技術です。一般的にレーダーというと、アンテナがグルグルと動いて探索するというイメージではないでしょうか。ところが、日本が世界で初めて量産戦闘機に搭載したこのAESAレーダーは、電子走査式といって、アンテナ自体が動くのではなく、「電子」が「走査」する「能動電子走査アレイ」(アクティブ・フェーズド・アレイ=AESA)なのです。

ウィーンとアンテナが回るのではなく電子が動くのですから、劇的な能力向上を成し遂げています。まず、長距離かつ広角、高速、さらには対空・対地・水上の混在は10以上の敵機を同時に捜索追尾でき、敵の電子妨害にも強くなっています。詳細は防衛機密のためはっきりとはわかりませんが、劇的な進化であることは間違いありません。

米国は、これら日本の先進技術が喉から手が出るほど欲しかったのでしょう、F-2の開発時には、国産を目指す日本に対して強欲に介入して共同開発とし、日本が開発した技術は必ず全て米国に提供するという条件を日本に呑ませています。当然、このAESAレーダーのモジュールや試験データもたった10万ドルで米国に提供されています。次期主力戦闘機F-3はぜひ純国産として、このような不条理なことにならないよう願っています。

「はまぎり」(DD-155)において初めて艦艇に搭載されたアクティブ・フェーズド・アレイ(AESA)レーダーであるOPS-24は昭和42年(1967年)から開発が始まり、平成3年(1991年)実用機が制式化されました。マストの真ん中ほどにある大きな八角形の板のようなものがOPS-24です。

先述のF-2用レーダー自体は動かないのですが、本艦に搭載された「OPS-24」は水平方向のみ機械回転であり、最大探知距離は200km、対処できる目標数は50〜60個と優れた性能を持っています。

しかし、運用に際しては不具合が続発し様々な改善処置が施されました。不具合が良いとはいいませんが、先進兵器の開発には故障や不具合がつきものであり、それを改良・改善していく度量がなければ国防は立ち遅れていきます。

「はまぎり」(DD-155)。写真:海上自衛隊
「はまぎり」(DD-155)。写真:海上自衛隊

「はまぎり」(DD-155)。写真:海上自衛隊
「はまぎり」(DD-155)。写真:海上自衛隊
「はまぎり」(DD-155)。写真:海上自衛隊
「はまぎり」(DD-155)。写真:海上自衛隊
「はまぎり」(DD-155)。写真:海上自衛隊
「はまぎり」(DD-155)。写真:海上自衛隊
「はまぎり」(DD-155)。写真:海上自衛隊
「はまぎり」(DD-155)。写真:海上自衛隊
種別汎用護衛艦
運用者海上自衛隊
あさぎり型
製造者日立造船所舞鶴工場
母港大湊
排水量3,550t
全長137m
全幅14.6m
吃水4.6m
速力30ノット
乗員220名
発動機COGAG方式/ロールス・ロイス スペイ(川崎・13,500ps)×4 
主な兵装高性能20ミリ機関砲x2
62口径76ミリ速射砲x1
短SAM装置一式
SSM装置一式
アスロック装置一式
3連装短魚雷発射管x2
搭載機対潜・哨戒ヘリコプター(SH-60J)1機
進水1988年6月4日
就役1991年1月31日
退役-

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