
米空軍初のジェット戦闘機
ジェット時代前夜の準備機
※文頭写真:USAF
ベルP-59エアラコメット(1942-1947)はアメリカ空軍がまだ陸軍の一部門、陸軍航空隊であった1941年にベル社に開発を指示したアメリカ空軍初のジェット戦闘機です。
記念すべき米空軍初ジェット戦闘機ではありますが、来るべき本格的前線配備機開発のための準備機でした。ジェット機開発においてはドイツやイギリスに遅れをとっていたアメリカでしたが、手をこまねいていたわけではなかったのです。
当時のアメリカは未だオリジナルエンジンを開発する力はなく、イギリス製のエンジンを国産化して使用しました。しかし当時のエンジンは推力が750kgしかなく、最高速度は650km/hしか出ませんでした。研究され熟成されていたレシプロ戦闘機は時速750kmに達していましたから、レシプロ戦闘機にも全く及ばないということになります。
空軍はこの機体によって、ジェット戦闘機における技術開発、部隊運用などについて知るための試験的な運用を行ったといわれています。ここから得られたデータはその後の開発にいかされていきます。

運用者 | アメリカ空軍 アメリカ海軍 イギリス空軍 |
---|---|
主要なバリエーション | - |
生産数 | - |
スペック型式 | - |
全 幅 | 13.87m |
全 長 | 11.84m |
全 高 | 3.66m |
翼面積 | 35.9㎡ |
自 重 | 3,606kg |
総重量/最大離陸重量 | 4,765kg |
発動機 | GE-J-31(908kg)×2 |
最大速度 | 665km/h |
実用上昇限度 | 14,080m |
戦闘行動半径 | - |
航続距離 | - |
乗 員 | 1名 |
初飛行 | 1942年10月2日 |
就 役 | 1944年 |
退 役 | 1947年 |
兵 装 | 37mm機関砲×1 12.7mm機銃×3 |