コンベアXF2Yシーダート

Convair XF2Y Seadart
コンベアXF2YシーダートConvair XF2Y Seadart

超音速水上迎撃戦闘機

水上機唯一の音速突破機

※文頭写真:超音速水上戦闘機という挑戦的な試みであったXF2Yシーダートでしたが、試作に終わりました。PHOTO USNAVY

コンベアXF2Yシーダートは、米海軍が開発、1953年に初飛行させた超音速水上迎撃戦闘機です。Xの文字が示すとおり計画のみに終わったものの、唯一超音速で飛行した水上機です。

空母をいくつも持つ米海軍は、なぜ明らかに開発の困難な水上戦闘機開発に乗り出したのでしょうか?
第2次世界大戦末期から1950年代、対地攻撃を中心にレシプロ機もまだまだ現役でしたが、徐々にジェット戦闘機が艦上を占め始めていました。このままジェット戦闘機の開発が進むと、機体は大きく、重く、速くなっていくことは明白でした。この流れに対して航空母艦を大型化することは困難と考えられた時期に、対策の一手として考えられたのが超音速水上戦闘機計画でした。

1954年(昭和29)年11月4日、カリフォルニアのサンディエゴ湾で試験中のXF2Y-1シーダート。PHOTO USNAVY
1954年(昭和29)年11月4日、カリフォルニアのサンディエゴ湾で試験中のXF2Y-1シーダート。PHOTO USNAVY

米海軍は1948年10月、超音速水上迎撃戦闘機の基本案提出を各社に求め、1951年1月にはコンベア社に対して試作機2機の製作を発注しました。コンベア社はドイツの流体力学者アレクサンダー・リピッシュ博士の協力を仰ぎ、デルタ翼を採用し最大速度マッハ1.4という高性能機計画を提出していました。

1952年試作1号機が完成、1953年には離水テストに成功、1954年8月、緩降下時の音速突破にも成功したものの、11月には空中分解を起こします。1955年に入っても試行錯誤が続いていましたが、同じ時期、空母の歴史上最も革新的な3つの発明がうまれます。

1954年(昭和29)年頃、カリフォルニアのサンディエゴ湾で試験中のXF2Y-1シーダート。PHOTO USNAVY
1954年(昭和29)年頃、カリフォルニアのサンディエゴ湾で試験中のXF2Y-1シーダート。PHOTO USNAVY

それは、蒸気射出装置(スチーム・カタパルト)、アングルド・デッキ、ミラー・ランディング・システムの3つです。特に本編と関係してくるのは前者の2つです。それまでの油圧式よりも格段にパワーアップした「スチーム・カタパルト」と、滑走帯が中心線より左舷側に開いた「アングルド・デッキ」です。

試験中のXF2Yシーダート。PHOTO USNAVY
試験中のXF2Yシーダート。PHOTO USNAVY

これらによりジェット戦闘機の空母運用における将来性が確保されます。さらには、そもそもマッハ1.4という超音速飛行をする水上機の設計や、大きく波打つ外洋での運用が困難であることも明らかになり、量産機は生産されることなく計画は終了しました。

運用者-
主要なバリエーションXF2Y-1 試作機。1機製造
YF2Y-1 試作機。4機製造
F2Y エンジン換装。計画のみ
生産数5
スペック型式-
全 幅10.26m
全 長16.03m
全 高4.93m
翼面積52.4㎡
自 重5,730kg
総重量/最大離陸重量7,480kg
発動機J46-WE-2(2,767kg)×2
最大速度1,328km/h
実用上昇限度16,700m
戦闘行動半径820km
航続距離2,460km
乗 員1名
初飛行1953年4月9日
就 役-
退 役-
兵 装20mm機関砲×4
2.75インチロケット弾×44

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