
フライト2A能力向上型、イージス駆逐艦
横須賀を母港とする第7艦隊に所属
ラッセン(2001-)は、イージス・システムを搭載したアメリカ海軍のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の32番艦です。1998年8月に起工され、1999年10月に進水、2001年4月に就役しました。製造費は約800億円(1ドル100円として)。横須賀を母港とする第7艦隊に所属しています。
同級は弾道ミサイル防衛の一翼を担う高性能艦であり、アメリカ海軍の優秀な軍艦の中でも最も成功を収めたといえ、現在も製造が続き70隻以上が建造される予定となっています。
アメリカ海軍のアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦は他の兵器と同じく随時能力向上が進められており、ラッセンは最新のフライト2Aという能力が付与されています。大きな特長は警戒能力を高めるヘリを2機搭載するための格納庫が設置されていることです。
また、ミサイルを発射するVLS(Vertical Launch Systems)はこれまでの90セルから96セルに増強されています。VLSからはトマホーク(対地・対艦巡航ミサイル)、スタンダードSAM-2(艦対空ミサイル)、ESSM SAM(艦対空ミサイル)、アスロック(艦対潜ミサイル)などを発射することができます。
至近距離においてミサイルや航空機を迎撃する兵器として2基の20mmファランクス シウス(CIWS=Close In Weapon System)が搭載されています。日本語でいうと近接防御火器システムとなります。
中国の侵略進む南シナ海に派遣される
中国は南シナ海において、国際法において領海や領域の根拠とすることが認められない、満潮時に水没する岩礁を埋め立て、勝手に領海として権利を主張しています。これに対してアメリカは2015年(平成27年)10月27日、「航行の自由作戦」と題して本艦を派遣。中国が勝手に領海であると主張している人工島の12海里内を航行しました。
種別 | ミサイル駆逐艦 |
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運用者 | アメリカ海軍 |
級 | アーレイ・バーグ級 |
製造者 | |
母港 | 横須賀 |
排水量 | 9,145t |
全長 | 155m |
全幅 | 20.4m |
吃水 | 9m |
速力 | 30+ノット |
乗員 | |
発動機 | LM2500-30ガスタービンエンジン(27,000shp)×4基(2軸) |
主な兵装 | 96 cells Mk 41 vertical launch systems BGM-109 Tomahawk RIM-67 Standard SAM (has an ASuW mode) RIM-162 ESSM SAM RUM-139 Vertical Launch ASROC 5 inch Mk-45 mod 4 (lightweight gun) 20 mm Phalanx CIWS×2 Mk 32 triple torpedo tubes for firing torpedoes over the side×2 |
搭載機 | 2機(SH-60 Seahawk×2 LAMPS III helos (Flight IIA)) |
進水 | 1999年10月16日 |
就役 | 2001年4月21日 |
退役 | - |