ノース・アメリカンFJ-2/3フューリー

North American FJ-2/3 Fury
ノース・アメリカンFJ-2/3フューリーNorth American FJ-2/3 Fury

F86セイバーの海軍型

ドイツの先進技術を強奪

※文頭写真:アメリカ空軍のF-86セイバーを同海軍型としたFJ-2フューリー。PHOTO USNAVY

レシプロからジェットへの転換期であった第2次世界大戦末期、技術的に最も進んでいたのはナチスドイツでした。ナチスドイツの敗戦によりこれらの先端技術は勝利国により当然の如く簒奪されました。その中でも高速化するジェット戦闘機における後退翼の技術は特に革新的であり、この技術を使って造られた最初の高性能戦闘機は旧ソ連のMiG-15でした。

直線翼のFJ-1(左)と後退翼のFJ-2(右)。PHOTO USNAVY
直線翼のFJ-1(左)と後退翼のFJ-2(右)。PHOTO USNAVY

MiG-15は第2次世界大戦終結から5年度に勃発した朝鮮戦争において突如として出現し、その高性能ぶりから西側諸国に「ミグショック」といわれる程の衝撃を与えました。当時米海軍が主力としていたF2H-2バンシーF9FパンサーではMiG-15には対抗することはできませんでした。

1956年(昭和31年)3月、アメリカ海軍空母USSフォレスタル艦上のFJ-3フューリー。PHOTO USNAVY
1956年(昭和31年)3月、アメリカ海軍空母USSフォレスタル艦上のFJ-3フューリー。PHOTO USNAVY

当時MiG-15に対抗できた唯一の米軍戦闘機は、MiG-15と同じようにナチスドイツの技術をもとに開発されたF-86セイバーでした。焦った(でしょう、きっと)米海軍はF-86の海軍仕様を発注します。離着陸時の衝撃や狭い艦上での運用など艦載機ならでは条件をクリアした初号機は1952年2月に進空し、同年10月から海兵隊に配備されました。これがFJ-2です。

FJ-2はなかなかの性能ではありましたが、やはり艦載機ならではの装備による重量増加からエンジンのパワー不足に陥り、海軍は即座に改良型の開発を発注。エンジンをJ47-GE-2(2,722kg)からJ65-W-4(3,470kg)に換装し、空対空ミサイルを装備可能にするなどの改良を施したFJ-3が開発されます。

運用者アメリカ海軍
アメリカ海兵隊
主要なバリエーションXFJ-2 3機製造された試作機
FJ-2 Fury 200機製造された量産型
FJ-3 Fury 538機製造された量産型。エンジンをJ65-W-2、J65-W-4に換装
FJ-3M Fury 194機製造されたAIM-9サイドワインダー搭載型
FJ-3D 標的機
FJ-3D2 標的機
生産数741
スペック型式-
全 幅11.31m
全 長11.45m
全 高4.14m
翼面積26.7㎡
自 重5,353kg
総重量/最大離陸重量8,523kg
発動機J47-GE-2×1
最大速度1,088km/h
実用上昇限度14,300m
戦闘行動半径-
航続距離1,593km
乗 員1名
初飛行1951年12月2日
就 役1954年
退 役1962年9月
兵 装20mm機関砲×4

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