ノースロップF-5A/Bフリーダムファイター

Northrop F-5A/B Freedom Fighter
ノースロップF-5A/BフリーダムファイターNorthrop F-5A/B Freedom Fighter

小型軽量の超音速機

アメリカが友好国供与用に開発

※文頭写真:F-5フリーダム・ファイターの試作機YF-5A。PHOTO USAF

ノースロップF-5A/Bフリーダムファイター(1959-)はアメリカのノースロップ社が開発した軽量級の超音速戦闘機です。

第2次世界大戦中にドイツが初めて成功させたジェット戦闘機は、終戦後、ドイツの技術を収奪した戦勝国によって劇的に進化しました。1950年代にはアメリカ空軍だけでも11もの戦闘機が開発されています。

アメリカ海軍の航空母艦も大型化し、アメリカ空・海軍ともに大型で最新の技術を詰め込んだ豪華な戦闘機を次々と開発していました。しかし、東西覇権争いは世界に広がりアメリカは友好国とともに共産主義の浸透と戦わなくてはなりませんでした。

アメリカ空軍・海軍が開発する戦闘機は、高価かつ複雑な電子裝備を有し、友好国が購入・運用するのは難しい場面も増えてきました。NATOや日本など名だたる国々はF-104などの大型機を運用できましたが、南ベトナム、韓国、タイ、イラン、エチオピアなどの国々では高価かつ複雑な機体の運用は無理がありました。

複座型のF-5B。PHOTO USAF
複座型のF-5B。PHOTO USAF

そこに目をつけたノースロップ社は、友好国供与用の軽量で安価、かつ運用しやすい超音速戦闘機をF-5A/Bフリーダムファイターを企画します。この企画はアメリカ空軍に受け入れられ、1958年(昭和33年)5月、MAP(軍事援助計画)用戦闘機として制式に発注を受けます。

F-5は今日でも使われている傑作練習機T-38タロンの原型となった軽戦闘機N-156Fを元に開発されました。初飛行は1959年(昭和34年)7月、1962年(昭和37年)に国防総省のMAP(軍事援助計画)用戦闘機としての採用が公式発表されてからは、ライセンス生産を含めて続々と数を増やし、生産数は2,236機を数えます。

F-5A/Bの全長は14.38m、自重は3,670kgであり、F-4ファントムⅡの全長17.78m、自重13,960kgと比べると格段にコンパクトなことがわかります。最高速度はマッハ1.4、主翼の後退角を抑えたことで運動性能は極めて良好でした。

主翼の付け根前方に小さなフィンがついており、器材を抑えるためにたまたま装着されたものですが、これがたまたま前縁付け根延長(LERX=Leading Edge Root Extension)の効果を発揮し、失速防止などに効果をうみました。これは現在主流となっている艦上戦闘機F/A-18E/Fスーパーホーネットにも大いに採用されています。

ベトナム戦争では供与国のための実績をあげるため、カスタムしたF-5Cを対地攻撃に投入し芳しい評価を得ました。この作戦は日本語を使って「スコシ・タイガー作戦」と呼ばれました。

運用者イラン空軍
ギリシャ空軍
トルコ空軍
台湾空軍
フィリピン空軍
ノルウェー空軍
タイ空軍
南ベトナム空軍
ベトナム空軍
韓国空軍
主要なバリエーションN-156F 試作機。3機製造
YF-5A 試作機
F-5A 初期量産型。最初はレーダー未装備、後に追加
F-5A(G) ノルウェー空軍向けF-5A
XF-5A 試験機
A.9 スペイン空軍向けF-5A
F-5C スコシ・タイガー作戦用F-5A
生産数847
スペック型式F-5A
全 幅7.70m
全 長14.38m
全 高4.01m
翼面積15.78㎡
自 重3,670kg
総重量/最大離陸重量8,650kg
発動機J85-GE-13(1,850kg)×2
最大速度1,489km/h
実用上昇限度15,240m
戦闘行動半径400km
航続距離1,771km
乗 員1名
初飛行1959年7月30日
就 役1965年7月
退 役1989年
兵 装20mm機関砲×2
爆弾2,810kg

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