リパブリックF-105サンダーチーフ

Republic F-105 Thunderchief
リパブリックF-105サンダーチーフRepublic F-105 Thunderchief

爆撃能力の高い戦闘機

多大な兵器搭載量を誇る

※文頭写真:1960年代のF-105Dサンダーチーフ。PHOTO USAF

リパブリックF-105サンダーチーフ(1955-1983)は、リパブリック社が開発したアメリカ空軍の戦闘爆撃機です。軽爆撃機顔負けの爆弾搭載量を持つ戦闘機であり、当時の大型核爆弾を胴体内に収容することも可能でした。

この機体は1966年(昭和41年)ベトナム戦争において撃墜されたF-105D。PHOTO USAF
この機体は1966年(昭和41年)ベトナム戦争において撃墜されたF-105D。PHOTO USAF

1951年からリパブリック社の自社プロジェクトとして始まり、1952年にアメリカ空軍より開発の発注を受け、1955年に初飛行に成功しました。この初飛行は本命とされていたJ75エンジンが間に合わず、1956年の試作機YF-105Bに搭載されました。YF-105BではJ75エンジンの他、エリアルールやアフターバーナー可変ノズルを導入するなどしてマッハ2を記録しています。

F-105D、1970年代初頭。PHOTO USAF
F-105D、1970年代初頭。PHOTO USAF

F-105D、1970年代初頭。PHOTO USAF
F-105D、1970年代初頭。PHOTO USAF

戦闘機というより爆撃機では? といわれるように、最大離陸重量は23,967kgもあり、F-104の12,630kg、F-106の15,670kgと比べるとその搭載能力がわかります。胴体内に当時の大型核爆弾を搭載できるということは、一番のポイントでしょう。

ベトナム戦争中のF-105D。戦闘機というよりも爆撃機ではないかといわれる程、爆撃能力の高かったF-105。写真の機体はM117、750lb爆弾を満載して対地爆撃任務についています。PHOTO USAF
ベトナム戦争中のF-105D。戦闘機というよりも爆撃機ではないかといわれる程、爆撃能力の高かったF-105。写真の機体はM117、750lb爆弾を満載して対地爆撃任務についています。PHOTO USAF

ベトナム戦争(1960-1975)では空爆のメイン機として活躍しながらMiG-17の撃墜記録を残しています。戦争中に385機が失われており、危険な任務にあたっていたことがわかります。

戦闘機でありながら多くの爆弾を搭載し、敵戦闘機を撃墜するという点では現在主流のマルチロール戦闘機の先駆けといいたいところですが、爆撃任務の途中で敵戦闘機に遭遇し空戦となると爆弾を投棄せざるを得ず、爆撃任務は遂行不能となってしまいます。

F-105Dのコクピット。PHOTO USAF
F-105Dのコクピット。PHOTO USAF

昭和39年(1964年)の2か月間、F-105Bがアメリカ空軍曲技飛行隊サンダーバーズに採用されます。しかし、機体が大きすぎ機動性にも曲技飛行には不向きであった上に、事故が発生したことから再び以前の使用機であったF-100スーパーセイバーに戻されました。

敵防空網制圧(SEAD)任務を遂行するワイルド・ウィーゼル機であるF-105Gは1980年代まで活躍しました。

運用者アメリカ空軍
主要なバリエーションYF-105A 試作機。2機製造
YF-105B 試作機。4機製造。エンジン換装など
F-105B 初期量産型。AN/APN-105レーダー装備。71機製造
JF-105B 試験機。RF-105Bを改造
RF-105B 偵察機。オーサーのみでキャンセル
F-105C 複座の練習機。計画のみ
F-105D 主力となった量産型。主に電子装備を強化し全天候能力と爆撃精度を向上
RF-105D F-105Dの偵察機型。計画中止
F-105E F-105Dの複座練習機。計画中止
F-105F F-105Dの複座型
EF-105F F-105Fを改装した敵防空網制圧(ワイルド・ヴィーゼル)機。54機をF-105Fから改装
F-105G F-105Fの敵防空網制圧能力を強化した複座型
生産数833
スペック型式F-105D
全 幅10.64m
全 長19.63m
全 高5.99m
翼面積35.77㎡
自 重12,475kg
総重量/最大離陸重量23,967kg
発動機J75-P-19W(7,800kg)×1
最大速度2,237km/h
実用上昇限度15,544m
戦闘行動半径1,500km
航続距離3,550km
乗 員1名
初飛行1955年10月22日
就 役1959年6月
退 役1983年
兵 装20mm機関砲×1
爆弾5,400kg

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