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ひゅうが(DDH-181)

ひゅうが(DDH-181)

海自の初代ヘリ空母「ひゅうが型」の1番艦

海自、戦後最大の護衛艦として建造される

※文頭写真:海上自衛隊。
※「いせ」(DDH-182)の性能等についての詳細は「ひゅうが型」記事をご覧ください。

「ひゅうが」(DDH-181)は海上自衛隊の国産ヘリ空母。海上自衛隊ではヘリコプター搭載型護衛艦に分類されています。

平成16年(2004年)に発注され、平成18年(2006年)5月11日起工、平成19年(2007年)8月23日進水、平成21年(2009年)3月18日に就役、第1護衛隊群第1護衛隊に編入され、神奈川県の横須賀港に配備されました。その後、平成27年(2015年)第3護衛隊群第3護衛隊に編入され、京都府舞鶴港に転籍となりました。

横須賀に配備された当時、一目見たいとかけつけました。横須賀港はJR横須賀駅にとても近く、海沿いに公園が整備されているため、ゆったりとみることができます。

それまでも、海上自衛隊の護衛艦は同じ場所からみたことはあり、米軍の原子力空母にも搭乗したことがありましたが、それらとは違う感銘を受けました。

いまから70年前、日本の先人たちは欧米の植民地化を拒否し、大東亜戦争を戦いました。大砲巨艦主義が席巻していたその時代、日本は空母機動艦隊という戦術を編み出し果敢に戦いました。

戦後の歪んだ教育、事実に反する刷り込みにも屈せず、我らの海上自衛隊は世界最古の独立国家である日本の海軍として、限られた状況のなか、屈強にあり続けたことを「ひゅうが」(DDH-181)をみて思い出しました。

全長197m、全幅33m、満載排水量19,000トン、全通甲板を有した「ひゅうが」(DDH-181)の雄姿は、それほどに実に頼もしいものです。

潜水艦の脅威から領海を守る

大雑把にいってしまえば、現状、日米艦隊の作戦行動において唯一の大きな脅威は潜水艦です。そのため海上自衛隊は、日本領海における機雷掃海・対潜水艦の脅威除去を大きな任務としており、その任務を果たすために「ひゅうが」(DDH-181)も建造されました。

「ひゅうが」(DDH-181)の搭載するヘリコプターは、強力な対潜水艦能力を発揮するだけでなく、災害時には救援活動の母艦として大いに活躍するでしょう。さらには、高度な指揮・管制能力を持っており、陸海空自衛隊、場合によっては米軍とも連携した統合作戦における洋上の自衛隊司令部として任務を遂行します。

平成28年熊本地震

平成28年(2016年)4月14日午後9時26分頃、熊本地方を震源としてマグニチュード6.5、最大震度7、続いて4月16日午前1時25分頃、同じくマグニチュード7.3、最大震度6強という大きな地震が発生しました。この災害に際して、「ひゅうが」(DDH-181)は八代海に停泊してヘリや物資の集積拠点として災害支援活動を行ないました。

災害支援にあたった米海兵隊のMV22オスプレイは、「ひゅうが」(DDH-181)に離着艦し救援物資の積み込みや燃料給油などを行いました。

「ひゅうが」(DDH-181)。写真:海上自衛隊
「ひゅうが」(DDH-181)。写真:海上自衛隊

「ひゅうが」(DDH-181)。写真:海上自衛隊
「ひゅうが」(DDH-181)。写真:海上自衛隊
「ひゅうが」(DDH-181)。写真:海上自衛隊
「ひゅうが」(DDH-181)。写真:海上自衛隊
「ひゅうが」(DDH-181)の艦橋。各種のアンテナがみえます。写真:海上自衛隊
「ひゅうが」(DDH-181)の艦橋。各種のアンテナがみえます。写真:海上自衛隊
「ひゅうが」(DDH-181)に着艦するSH-60J。写真:海上自衛隊
「ひゅうが」(DDH-181)に着艦するSH-60J。写真:海上自衛隊
米艦隊と行動中の「ひゅうが」(DDH-181)。一番手前が「ひゅうが」、一つ奥は米海軍原子力空母「ジョージ・ワシントン」。写真:海上自衛隊
米艦隊と行動中の「ひゅうが」(DDH-181)。一番手前が「ひゅうが」、一つ奥は米海軍原子力空母「ジョージ・ワシントン」。写真:海上自衛隊
平成28年熊本地震において災害支援を行う「ひゅうが」。熊本県八代沖にて米海兵隊のMV22オスプレイが着艦しています。写真:海上自衛隊
平成28年熊本地震において災害支援を行う「ひゅうが」。熊本県八代沖にて米海兵隊のMV22オスプレイが着艦しています。写真:海上自衛隊
運用者海上自衛隊
主要なバリエーション
生産数
スペック型式
全 幅33m
全 長197m
全 高
翼面積
自 重
総重量/最大離陸重量
発動機COGAC方式/ゼネラル・エレクトリック(IHIライセンス生産)LM2500型ガスタービンエンジン(25,000ps)×4
最大速度
実用上昇限度
戦闘行動半径
航続距離
乗 員約380名
初飛行
就 役平成21年(2009年)3月18日
退 役-
兵 装

いせ(DDH-182)

いせ(DDH-182)

海自ヘリ空母「ひゅうが型」の2番艦

国産ヘリ空母

※文頭写真:海上自衛隊。
※「いせ」(DDH-182)の性能等についての詳細は「ひゅうが型」記事をご覧ください。

「いせ」(DDH-182)は海上自衛隊、ひゅうが型護衛艦の2番艦。起工は平成20年(2008年)5月30日、進水は平成21年(2009年)8月21日、就役は平成23年(2011年)3月16日です。就役後は広島県呉基地を母港とする第4護衛隊群第4護衛隊に編入され、艦隊の旗艦となりました。

ひゅうが型は海上自衛隊で初めて全通甲板を採用した護衛艦であり、平成21年(2009年)にネームシップの「ひゅうが(DDH-181)」が就役しました。全通甲板とは艦首から船尾まで通じた飛行甲板のことです。一般的に空母といわれてイメージする甲板の形がこれで、ほとんどの空母がこの形をとっています。

「いせ」の全長は197m、満載排水量19,000トン(基準排水量13,950トン)、ヘリコプター最大搭載機数は11機、4つのヘリポートを備えています。艦自体に裝備された強力な対潜・対空能力に加えて搭載ヘリコプターによる高い対戦戦闘能力を備えています。

造船は株式会社アイ・エイチ・アイ・マリンユナイテッド(IHI)の横浜工場において行われました。IHI社は、水戸藩主徳川斉昭による石川島造船所に始まる石川島播磨重工業(IHI)の造船事業分野と明治初期に榎本武揚らにより創設された浦賀船渠を起源とする住友重機械工業の艦艇造船部門を統合した会社です。

いずも型との違い

2015年(平成27年)に就役した最新のヘリコプター搭載型護衛艦であるいずも型の「いずも(DDH-183)」は、全長が「いせ」の197mを51m上回る248mであり、飛行甲板の面積も1.5倍、最大搭載機数は3機多い14機、ヘリポートも「いせ」より一つ多い5つとなっています。

同じヘリコプター搭載護衛艦でも、「ひゅうが型」と「いずも型」は性格が異なります。「いせ(DDH-182)」が自身も強力な対潜・対空戦闘能力を備えているのに対し、「いずも」のそれは限定的であり、搭載機と僚艦の護衛を受ける形となります。

大雑把にいえば、「ひゅうが型」はこれまでの護衛艦に近いヘリコプター搭載型であり、「いずも型」はよりヘリ空母化されたものといえるでしょう。

活動

平成28年(2016年)4月12日〜16日、インドネシア海軍主催多国間共同演習「コモド2016」及び、同海軍国際観艦式に参加。同4月17日〜19日、日米豪共同海外巡行訓練を実施しました。これらは、チベット、モンゴル、ブータンなど、第2次世界大戦後、次々と侵略を続ける中国が南沙諸島へも侵略してきたことから、国際社会が共同して対抗しているものです。

平成28年(2016年)4月26日、「いせ」(DDH-182)はフィリピン北部ルソン島スービック港に入港。同月上旬には海自潜水艦も寄港しており、日比防衛協力の強化が推進されています。これは、無根拠に他国の領海を自国のものと主張し南シナ海の軍事拠点化によりしている中国に対する牽制の一つです。同月29日には出航し、シンガポールへと向かいます。普通に考えると日米及び周辺国により、即座に中国南シナ海の軍事拠点は破壊しなければならないでしょう。

日米統合演習(キーン・ソード2013)に参加した後、東シナ海を航行中の「いせ」(DDH-182)。写真:USNAVY
日米統合演習(キーン・ソード2013)に参加した後、東シナ海を航行中の「いせ」(DDH-182)。写真:USNAVY

一番手前が、環太平洋合同演習(RIMPAC)2014に参加中の「いせ」(DDH-182)。写真:海上自衛隊
一番手前が、環太平洋合同演習(RIMPAC)2014に参加中の「いせ」(DDH-182)。写真:海上自衛隊
左が「いせ」(DDH-182)、右が「きりしま」(DDG-174)。こんごう型護衛艦の「きりしま」も艦尾にヘリポートを備えています。写真:海上自衛隊
左が「いせ」(DDH-182)、右が「きりしま」(DDG-174)。こんごう型護衛艦の「きりしま」も艦尾にヘリポートを備えています。写真:海上自衛隊
「いせ」(DDH-182)艦内においてブリーフィングを行う海上自衛隊と米海兵隊。写真:DoD
「いせ」(DDH-182)艦内においてブリーフィングを行う海上自衛隊と米海兵隊。写真:DoD
運用者海上自衛隊
主要なバリエーション
生産数
スペック型式
全 幅33m
全 長197m
全 高
翼面積
自 重
総重量/最大離陸重量
発動機COGAC方式/ゼネラル・エレクトリック(IHIライセンス生産)LM2500型ガスタービンエンジン(25,000ps)×4
最大速度
実用上昇限度
戦闘行動半径
航続距離
乗 員347名
初飛行
就 役平成23年(2011年)3月16日
退 役-
兵 装

ひゅうが型

ひゅうが型

海自初の空母型護衛艦

海自護衛艦隊旗艦を務めるヘリ空母

※文頭写真:海上自衛隊。「ひゅうが型2隻」の勇壮な姿。前をいくのは「ひゅうが」(DDH-181)、後は「いせ」(DDH-182)。

どんな軍艦か?

ヘリコプター搭載型護衛艦ひゅうが型は、潜水艦の天敵ともいえる存在です。満載排水量19,000トン、全長197m、最大11機のヘリコプター(通常4機程度)を搭載し、350名が乗員します。

充実した指揮管制能力、輸送能力を備え、島嶼奪還などの上陸作戦においては自衛隊統合作戦の中心的な存在となります。これらの能力に加えて医療設備も備えており、災害時にも大いに活躍してくれるでしょう。

潜水艦の天敵、ヘリコプターの母艦であり、自身も強力なソナー(超音波探信儀)を裝備、NATO諸国において広く使用される米国製高性能対潜ミサイル、アスロックを搭載するなど日本の領土や資産を狙う(またはすでに侵略している)諸外国にとって脅威となります。

ネームシップである1番艦の「ひゅうが」(DDH-181)は平成18年(2006年)5月30日に起工され、平成19年(2007年)8月23日に進水、平成21年(2009年)就役し第1護衛隊群第1護衛隊に編入、横須賀に配備されました。その後平成27年(2015年)3月25日、第3護衛隊群第3護衛隊所属となり舞鶴が母港となりました。

2番艦の「いせ」(DDH-182)「ひゅうが」(DDH-181)の起工から2年後の平成20年(2008年)5月30日に起工され、平成21年(2009年)8月21日に進水、平成23年(2011年)3月16日に就役し第4護衛隊群第4護衛隊に編入、呉に配備されました。

潜水艦の脅威

海上自衛隊の対潜水艦能力は世界有数です。海上自衛隊は世界第6位の海洋面積を持つ日本海域において、潜水艦の脅威を取り払うことを最重要任務としおり、その計画にそってひゅうが型も建造されています。そして日本の対潜水艦能力、機雷掃海能力は世界有数です。

海上自衛隊の海軍力は現在世界第2位。同盟国の米国は圧倒的世界第1位ですから、日米艦隊は最強の存在です。しかし、そんな最強艦隊にとって唯一といってもいい脅威が潜水艦です。

日米艦隊において攻撃的な能力を担うのは米海軍であり、具体的には原子力空母を中心として、ミサイル巡洋艦、駆逐艦、フリゲート艦などの護衛艦に潜水艦、補給艦などが加わる空母打撃群です。昔は10隻前後の艦艇により構成されていましたが、最近は艦艇の能力向上により6隻編制となっています。

海上自衛隊は、日米同盟において攻撃力を担う米軍艦艇の航行ルートから潜水艦の脅威を取り除く大変重要な任務を担っているというわけです。このあたりは我々一般市民でもすぐに読むことの出来る防衛省の防衛計画にも書かれていますから、ネット等で簡単に読むことが出来ます。

海上自衛隊では対潜水艦任務の重要性を踏まえて、1970年代前半に建造され2011年に全艦退役した「はるな型」、1977年〜1981年にかけて建造され1980年から就役している「しらね型」を配備してきました。「しらね型」に続いて建造されたのが「ひゅうが型」、さらに現在では「いずも型」も就役しています。

平成29年(2017年)には「しらね型」の「くらま」(DDH-144)が退役予定となっており、これにより海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦は「ひゅうが型」、「いずも型」各2隻、計4隻となり。全艦が全通甲板を備えており、通俗的にいうと、ヘリコプター空母4隻配備という状態となっています。

しらね型」のヘリコプター搭載数は3機、「ひゅうが型」では最大11機、いずも型は最大14機となっており、海上自衛隊におけるヘリコプター運用能力は飛躍的に高まっています。

ちなみに、原子力ではない通常動力型の潜水艦建造能力においては、世界一の技術を有しており、現在のところ日本の海中における優位は、北朝鮮や中国とは比較にならない強力なものです。オーストラリアに技術提供という話がありますが、同国は中国と仲良しですから危険を感じます。

ヘリコプター搭載能力

一目見て、これまでの護衛艦と違うのは、197mとそれまでの海自護衛艦よりも大きな船体、艦首から艦尾まで全面に貫かれた全通甲板です。甲板にはヘリコプター発着ポイントが4か所あり、甲板下の格納・整備区画は長さ120m、幅20mを確保しています。海上自衛隊過去最大の大きさは、最大11機のヘリコプター運用を可能にしています。

「ひゅうが」(DDH-181)。写真:海上自衛隊
「ひゅうが」(DDH-181)。写真:海上自衛隊

搭載されるヘリコプターは、通常SH-60J/K哨戒ヘリコプター、MCH-101掃海・輸送ヘリコプターです。日米合同訓練では米海兵隊のMV-22Bオスプレイも運用されました。

八代湾において「ひゅうが」(DDH-181)に着艦する米海兵隊のMV-22オスプレイ。平成28年(2016年)4月に発生した熊本地震の救援活動を行っています。写真:USNAVY
八代湾において「ひゅうが」(DDH-181)に着艦する米海兵隊のMV-22オスプレイ。平成28年(2016年)4月に発生した熊本地震の救援活動を行っています。写真:USNAVY

SH-60Jはアメリカのシコルスキー・エアクラフト社が開発しアメリカ海軍が採用していたSH-60Bを日本仕様とし、三菱重工がライセンス生産した哨戒ヘリコプターです。主に対潜哨戒、敵ミサイルや航空機の探知などを行ない、捜索救難、輸送、機雷除去、通信中継など多用途に活躍します。高性能なレーダーやソナー、カメラ、逆探知装置、Mk46短魚雷を備えており、レーダーの画像は護衛艦でも同時に見ることができます。護衛艦の索敵能力を飛躍的に高めることができ、データリンクにより護衛艦のシステムと直結しており、HS(ヘリコプターシステム)とも呼ばれます。

SH-60Kは、SH-60Jを防衛庁と三菱重工が独自に能力向上を行ったヘリコプターです。2001年に初飛行し、現在でも調達・配備が続いています。機体形状、エンジン、ローターなど主要部分の変更、戦術情報処理表示装置を備えるなど、ほぼ新型機といってもいい程の改良がなされました。

「ひゅうが」(DDH-181)に着艦するSH-60J。写真:海上自衛隊
「ひゅうが」(DDH-181)に着艦するSH-60J。写真:海上自衛隊

レーダーやソナーが強化され、SH-60JではMk46短魚雷と機銃のみだった武装は、97式短魚雷、AGM-114M ヘルファイアⅡ 対艦ミサイル、対潜爆弾などが加わり、より攻撃力が強化されています。コクピットもディスプレイが並ぶグラスコクピットとなり、より高度な情報処理を可能にしています。

SH-60K。写真:海上自衛隊
SH-60K。写真:海上自衛隊

兵装

ひゅうが型はヘリコプター運用に特化しているため、自身の防空・対艦能力は限定的です。主な兵装は次のようになっています。
12.7mmM2重機関銃:7基
近接防御火器システム(CIWS)20mm機関砲:2基
Mk.41VLSミサイル発射機:1基
Mk.32短魚雷発射管:2基

2007年に就役した海自最新のイージス護衛艦あたご(DDG-177)の場合は次のようになっています。
62口径5インチ単装砲:1基
近接防御火器システム(CIWS)20mm機関砲:2基
Mk.41VLSミサイル発射機:2基
90式艦対艦ミサイル発射筒:2基
63式3連装単魚雷発射管:2基
電波探知妨害装置:1基

単純に兵装を比べただけでも「あたご」(DDG-177)の兵装は強力であり、さらにイージス武器システムを搭載しています。イージス武器システムは、AN/SPY-1D(V)という多機能レーダーを中心として兵装をシステム化し、データ・リンクにより情報システムとも連携することにより128以上の目標を同時追尾し、10以上の目標を同時攻撃可能です。「イージス艦」というのは、戦艦や巡洋艦のように艦級を表すのではなく、この「イージス武器システム」を搭載している艦艇をいいます。

イージス武器システムではないひゅうが型もコンピュータ制御の優秀な武器システムを有していますが、防空に関しては他の護衛艦が主に担うということになります。

現代の艦艇は、昔のように人が目標を探して撃つということはほぼありません。レーダーが探知し自動的に照準・射撃を行ないます。情報処理においても高度な電子化が施され、「ひゅうが型」もまた例外ではありません。

「ひゅうが型」には戦術処理のためのC4ISTARシステムが搭載されています。C4Iシステムは正確には「C Quadruple I system/シークウォドルプル・アイ・システム」といい、要するに軍全体の情報処理システムの総称です。

基本的にアメリカ軍に準じたものとなっており、戦闘時に指揮官の意思決定を助けたり、指揮を伝達するだけではなく事務管理を含めた海上自衛隊全体の情報を統括しており、さらには、陸・空自衛隊のC4ISTARシステムとの連携により、全体の情報が統合運用されています。

「ひゅうが型」に搭載されたC4Iは海上作戦部隊指揮管制システム MOFシステム(Maritime Operation Force System)、海上用汎地球指揮統制システム GCCS-M、海軍戦術情報システム NTDS、戦闘指揮装置 OYQ-10により構成されています。

個々の武装を統括する「ひゅうが型」の戦闘指揮はATECS(Advanced Technology Combat System)と呼ばれます。中心にはOYQ-10という指揮戦闘装置があり、これに対空を担当する艦載用射撃指揮装置FCS-3(00式射撃式装置3型)や、対潜戦闘装置OQQ-21、NOLQ-3C電波探知妨害装置(電子戦装置)などが連携され、最適な戦闘行動を行うことができます。

新戦闘指揮装置ACDS(Advanced Combat Direction System)であるOYQ-10が搭載され、従来の戦闘指揮装置よりもより一層迅速な戦術状況判断、強化された同時多目的処理能力を持つなど戦闘能力が向上しています。

日本の防衛省技術研究本部が開発した艦載用射撃指揮装置FCS-3(00式射撃式装置3型)、対潜情報処理装置ASWCS (Anti Submarine Warfare Control System)、水上艦用EW管制装置EWCSなどの各装置がOYQ-10と連携し状況に応じた最適な戦闘行動を行うことができます。

ひゅうが型に続いて開発・配備されたより大型のヘリコプター搭載型護衛艦いずも型は、ミサイルなど自身の裝備をより少なくし、ヘリコプター搭載数の増加、指揮管制・輸送能力の強化などが計られています。これは、米原子力空母のように自艦の防衛・攻撃は搭載する戦闘機や艦隊を構成する他の艦船に任せるということです。

固定翼戦闘機の運用

「ひゅうが型」も「いずも型」も、戦闘機の搭載についての言及が報道によくみられますが、防衛省が「固定翼戦闘機を搭載する計画はない」という主旨のコメントをしている通りだと思います。

現在の日本は基本的に他国を先制攻撃することはありません。戦闘機を搭載した空母というのは、自国を離れた場所において打撃力を発揮するものですから、現状では保持する理由がありません。

今日、日本が侵略されている場所は、北方領土、竹島、主に侵略される恐れがあるのは尖閣諸島です。例えば、竹島を奪回する場合でも、空母を建造するよりも本土の飛行場や空中給油を利用する方がはるかに効率が良いです。ただし、「ひゅうが型」の指揮通信能力や輸送能力が大いに発揮されることは想像できます。

将来的にアジア全域を中国の覇権から守る役割を担うとすれば、純粋な空母が必要になるかもしれません。その場合には、日本は「いずも型」、「ひゅうが型」の改修ではなく、新たに空母を建造するでしょう。

空母に限らなければ個別防衛のために攻撃型艦船は必要ともいえます。日本は、北朝鮮という国家に国民を拉致され、固有の領土である竹島や北方領土を侵略され、海底を通して中国に資源を奪われているわけですから、これは迅速に解決しなくてはいけません。国家国民の生命財産を守ることですから。

充分な戦力があり「交渉に応じない場合には自衛隊を派遣し、万難を排してでも拉致被害者を取り返す」という当然の意志があって初めて北朝鮮も本気で拉致被害者を返し、今後同様の犯罪行為を行わなくなるのではないでしょうか。

普通に考えて、盗みを働いたプロの犯罪者を捕まえもせず罰する強制力もなく、ただ返してくれといったところでまともに交渉に応じるとは考えられません。国内で警察が犯罪者にやっていることを当たり前にやらなければだめでしょう。

運用者海上自衛隊
主要なバリエーション
生産数
スペック型式
全 幅33m
全 長197m
全 高
翼面積
自 重
総重量/最大離陸重量
発動機COGAC方式/ゼネラル・エレクトリック(IHIライセンス生産)LM2500型ガスタービンエンジン(25,000ps)×4
最大速度
実用上昇限度
戦闘行動半径
航続距離
乗 員347名
初飛行
就 役平成21年(2009年)〜平成23年(2011年)
退 役-
兵 装